[ラブホ] 茜ちゃん : 「……ここか」

[ラブホ] 店員さん : 「それじゃあ横になって少々お待ちくださいね」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「ああ、はい……」
ちらりと姉がいるべき場所を見るが、一応受けることになったのだ…と思いながら。
横に寝そべる。

[ラブホ] 店員さん : 「えぇと、まず体調に気になる所はないですか?って言うのを聞きたいんですけども」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「体調?んー…特にないと思いますけど」

[ラブホ] 店員さん : 「ん~、そうですか?頭とか色々疲れてないかな~みたいに思ってたんですけど」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……頭」
そう言えば、さっきの記憶……

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……これはまあ…マッサージさんに言う事でもないと思うんですけど…お姉ちゃん…もう一人の方ですね
あの人に……どうも、変な気持ちを持つような…」

[ラブホ] 店員さん : 「へぇ~なるほど」

[ラブホ] 店員さん : 「…それじゃあ、因果晒しでもしましょうか?」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……ん?」
聞いたことのない言葉だ。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「あの、それって…?」

[ラブホ] 店員さん : 「ん~、今まで受けた痛みを貯めた分、それを解放するって感じです」

[ラブホ] 店員さん : 「要するにィ、ヘッドスパでほぐしちゃいましょうという事ですよ!」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「あー…」
正直よくわからない事態で混乱して疲れていたのもある。
今も、と言えばそうなのだが…

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……うーん、お願いします」

[ラブホ] 店員さん : 「はいはいはい、ではでは」

[ラブホ] 店員さん : こめかみの辺りから、頭頂部にかけてを軽く掴み。そのままぎゅう、ぎゅうと力を入れる。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「うおお……」
痛みもあるが、気持ちよいそのマッサージに思わず声が出る。

[ラブホ] 店員さん : 「現代の人って色々見てるでしょ?日常生活から疲れを貯めがちなんですよ~」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……確かに」
あの鳥からアレを授けられたのも…心の重荷を見透かされたのかもしれない。

[ラブホ] 店員さん : こめかみと後頭部に手をやり、ずいと刺激され目の疲れが緩む。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「くうう……」
目の疲れがはがれ、思わず目をぱちぱちと瞬きさせる

[ラブホ] 店員さん : 「比重が傾いておりますね…
結構前傾になったりとかしちゃいません?」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「ああ、言われてみれば…ちょっと猫背だったり…するかもしれません」
普段の生活を思い直す。

[ラブホ] 茜ちゃん : 少し、少し…頭が冴えてきたような気がする。

[ラブホ] 茜ちゃん : あの……記憶。
あれは…実在しないはずだ、それなのになぜ…こうも、心が引っ張られるのだろう…

[ラブホ] 店員さん : 「色々意識し続けるのが大変ですけど姿勢は直した方が良かろうかと思われます」

[ラブホ] 店員さん : 断続的に、こんどは若干弱めに。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「………ああ、はい
それは…そうですね」
思考を中断し、応対する。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「っ、うう……」
じわりと疲れが取れていくのを感じる。
思いのほか…頭を使っていたのだろうか。

[ラブホ] 店員さん : 両手を使った、断続的な軽い刺激が頭部の負担を散らしていく。

[ラブホ] 茜ちゃん : 断続的な…強弱の違う刺激が、頭を軽くしてくれる。

[ラブホ] 茜ちゃん : その力強くも…時々弱くなるような感覚に…思わず眠ってしまいそうになる。

[ラブホ] 店員さん : 「眠たい?それじゃあ寝ちゃっても構わないですよ」

[ラブホ] 店員さん : 目の上から額にかけてを、加重を加えながら言う。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「う……あ、そ…うですかね……」
眠気にさいなまれながらも、答える。
先ほどよりも目の疲れも徐々にほぐされていく。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「ん、ああ…………すう……」
その疲れの取れた目を休ませるかのように、瞼が閉じて…寝息を立てる。

[ラブホ] 店員さん : 「…」

[ラブホ] 店員さん : 寝息を確認しながら、フェイスラインを押し上げ。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「んん……」

[ラブホ] 店員さん : 軽く、気づかれないようにその薄い、しかし主張はされた胸を軽く擦る様に触れ。

[ラブホ] 店員さん : 「…なんか、そんなんじゃなくなったな」

[ラブホ] 店員さん : そのまま横に倒し、毛布を掛けて。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「………すう…」

[ラブホ] 店員さん : 1d50 (1D50) > 5

[ラブホ] 店員さん : アンバーを点てて。
「おやすみなさい…」

[ラブホ] 店員さん : と言って、立ち去った。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……むにゃ…」

[ラブホ] 茜ちゃん : 少し暖まった体はさらに眠気を増す。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「…………ふぁあ、あ…ん」
軽く欠伸をして、目を覚ます。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「あれ、毛布……ああ、眠ってたんだっけ…」

[ラブホ] 茜ちゃん : 「……出て行っていってええんやろうかな?」
毛布を畳みながら、椅子から起き上がる。

[ラブホ] 茜ちゃん : 「ん、行こうか…頭もすっきりしたしな」
ぐーっと腕を伸ばし、はあ、と息を漏らしてから扉を開けて出る。